刃金は3mと長尺物であり、50cm程度に切断し炉で約800度に加熱し、ベルトハンマー又は手鎚で打ち延ばした後で、鋏の刃渡に合わせてひとつづつ切断する。
地鉄は約4mと長尺物であり、製造しようとする鉄は地鉄の重さで決まるので、この重さに合わせて切断機により地鉄を一定の寸法に切断する。
地金を炉に入れ600度~700度に加熱した後、箸で取り出し、金鎚又はベルトハンマーでたたいて鋏の足部を一定の長さに伸ばす。
地鉄の足延ばしした頭部を炉に入れ約600度に加熱して、取り出し、鋼を水で濡らし、硼酸、硼砂、第一酸化鉄の粉末を付けてのせ、炉外で4~5分わかした後、炉に入れて約900度に加熱して取り出し、手鎚又はベルトハンマーでたたきつける。
肩部・頭部を炉に入れ加熱して、箸で取り出し手鎚で肩部を打ち曲げる。
頭の部分を炉に入れ約800度に加熱して取り出し、刃の部分を金床の上で表からたたきしめる。その後、ポンチを用いてかしめを芯出しを行う。
バフ金剛砂120升をニカワで接着しバフ台に取り付け回転させ1個ずつ足の部分を磨き上げる。
冷間で行う場合と熱間で行う場合がある。
鋏の穂(頭部)の不要な部分をグラインダーでけずり落とし、穂の形を作る。
鋏を万力にはさみ、グラインダーで整形したところをヤスリを用いて細かい所まで仕上げる。
鋏を1本ずつ炉に入れ、足部を約400度に加熱して取り出し、絹はウールを塗りつけるように当てることにより黒く焼き付く。
土を水に溶かした樽等に鋏を1本ずつつけ、又は刷毛で塗り、炉の後部の余熱でよく乾燥させる。
刃金の硬度を高めるために鋏を焼入バサミではさんで炉にいれ、750度~800度に加熱した後、水の中に入れ急冷する。
仕上げ砥石により刃先の両面を研ぎ、切れ味をよくする。
鋏を一対に合わせてかしめ穴に芯金をとおし、両端に座金をはめ込み金床の上に置いて手鎚で咬み合わせ具合の調子を合わせつつかしめる。
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